西日本新聞・読売新聞

レジ袋減らし環境教育  糸島エコバッグ発売へ



九大助教や住民  1枚350円収益で学校に本


完成した糸島地域オリジナルのエコバッグを披露する佐藤助教(左)ら 地域ぐるみで環境問題に取り組もうと、九州大の研究者や市民、自治体職員らが、糸島地域オリジナルのエコバッグを製作、同地域で販売する「糸島エコバッグプロジェクト」を進めている。バッグの売上金で環境や食、農業などに関する本を購入して地元の小中学校に寄贈し、利益を還元する仕組み。地域住民が一体となってレジ袋の使用量を減らし、子どもたちの環境教育につなげていく狙いだ。

同大の佐藤剛史助教(34)(農業経済学)が、研究で訪れるドイツで市民にエコバッグが普及していることから、地域でも利用を呼びかけようと提案。15人程度が集まり、11月から会議を開いて構想を練ってきた。


バッグのデザインは佐藤助教の知人のデザイナーが担当。ベージュ色の布地に、糸島の地域性が分かるよう「糸」「いと」などの文字をプリントした4種類があり、各200枚、計800枚を製作した。1枚350円で販売する。


13日、前原市役所で開かれた会議には、学生や自治体職員ら13人が出席。主に販売方法について話し合い、佐藤助教らが地元の小中学校PTAやサークルを対象に講演会を開いて利用を呼びかけたり、商店街やスーパーマーケットなどに置いてもらったりするなどの意見が出された。


来年1月から、同市役所売店で販売できるか調整している。


佐藤助教は「利益を子どもの教育に還元するシンプルな仕組み。糸島だけでなく、活動がほかの地域にも広がっていけば」と話していた。

(2007年12月14日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20071213-OYT8T00731.htm